2009年9月の記事

hiroblog

イズミール~クサダシュ~アイドュン

September 30,2009 07:53 PM

イスタンブールから飛行機で1時間、イズミールへ。
そこから車でさらに1時間クサダシュの町。
エーゲ海に面する美しい観光地。

ここからさらに車で1時間、結婚式が行われるアイドゥンという町へ。
日本人が珍しいらしく、特にご年配の方に凝視される。

映画でしか見たことないような、野外の美しい結婚パーティー会場。
なんと500人のお客様!

「ここアイドゥンの伝統音楽家も来るので踊ってください」と頼まれる。
打ち合わせする時間もないし即興的なものでよければ、と引き受けていたのですが
挨拶するたびに「今日踊ってくださるんですってね!楽しみにしてます~。」と皆さんおっしゃる。
どうしよう、皆さん楽しみにしていらっしゃる(泣)。

新郎新婦のムラットさんと夕子さん。
簡潔なあいさつの後、食事。そしてひたすらトルコ音楽でダンスパーティー。

しばらくしてから真打登場!

これが凄い。
こんなの聴いたことないくらい。
驚愕、唖然、戦慄。

怪しいリズムに乗せて、木管楽器2本が「ブワーーー!!」っと。
今まで聞いたトルコ音楽やイスラム音楽、中近東からイメージされるものとはかけ離れた音世界。
なんかケルト音楽にも近い。
スペインのカルロス・ヌニェスなんかもにも似てる。
懐かしくてやさしくて、でも攻撃的で危なくて妖艶。ああ、何かに似てる。そうフラメンコ!!
聞けばトルコのヒターノなんですって。
やっぱり・・・。
でも似てるって言っても音楽的にではなくて匂いというか雰囲気というか。

そしてこれに合わせて新郎はじめとする男たちが、ゆっくりと中腰で踊り始めた!
ゼイベックというここアイドゥンの民族舞踊で、この地には勇士が多くいて鷹をイメージした踊りとか。
これがまた素晴らしい。大空を悠々と飛ぶ鷹のごとし。
もう時を忘れてしまう。

だんだんとアップテンポに。同時に司会者もあのジェイムス・ブラウンの司会者みたいに
大声で煽る煽る。
会場は一種異様な興奮状態に。
私も興奮していたので、写真がダメダメ。

トルコヒターノ。オレー!エノラブエナ!!

そこで私たちの出番に。
すでにこの時は私たちもトリップしていたので、何をどんな風に踊ったかは覚えてない。
ただ結構長く踊っていた様な気が。
ずーっと踊っていたかった。
そう時が止まったみたいだった。
その瞬間、音楽も踊りも観客もただそこにあるだけ、のような。
何言ってんだかわけわかんないですね。
そうなんです、もうわけがわかんなかった。

お二人の結婚式がなければ、ここアイドゥンの地を踏むことやこんな経験出来ませんでした。
本当にありがとうございました。

それにしてもあのトルコヒターノ、また共演したい。
日本に呼びたい!
ムラットさんに相談してみようっと。

深夜になったので、みな帰路に。

外に出たらなんと目の前を羊の群れが!
なんだかすべてが夢だったみたい。

イスタンブール

September 29,2009 06:13 PM

トルコ、イスタンブールに行ってきました。

フランクフルトから2時間半でイスタンブール。
機内で客室乗務員さんに何時に着くのって聞いたら、「たぶん4時半くらいかな?」
なんて予定より1時間多めの答え。他の人に聞いても、そんな着くものは着くんだから、
みたいな顔されて、いい加減な答えしか返ってこない。毎日乗ってるはずなのに・・・。
これは時間のない国なんだなと思いをは馳せつつ到着。

ここのホテルマンたちもやけに親しげにたくさん話しかけてくる。
初めての国なのでちょっと警戒していたが、本当にやさしい人たちだった。
ごめんなさい。

ホテルの近くにはモスクがたくさん建ち並ぶ。
礼拝時には町々のモスクからコーランの朗唱が街中にガンガン鳴り響く。
これが初体験の私には強烈で、いやがおうにも異国情緒溢れまくり。
すごく難しそうな音程。バリバリ半音進行。
フラメンコのカンテにも似てる。特にサエタの歌い口。
同じ宗教曲だからかな?
アンダルシアがイスラムに統治されてたわけだから影響し合っているはず。
でも両者を決定的に別れさせる音使いがある。
誰か教えて!

このコーランの朗唱が交わっちゃう地点があり、そこにいるとトリップしそうでヤバい。

イスタンブールはこの城壁だらけ。
あれ!?アンダルシア各地にある城壁にそっくり、なんて思っちゃうけど、当たり前。
スペインがイスラムに支配されていたんですもんね。遥か1000年以上前・・・。

途中休憩してトルココーヒーを味わう。粉ごと煮出すので粉っぽいけど、このドロッと感がたまらない。
夕食の前にイスラム神秘主義の儀式スーフィーを観に。
公演中は当然写真撮影禁止。
スカートをはいた男性6人がイスラム音楽にのせて、ひたすら旋回するというもの。

そのあとは待ちに待ったトルコ料理。
おいしくてパンがすすんじゃってメインが来るまでにお腹いっぱい。
そのあと本日の魚、って店員が大きなお盆に魚をどっさり持ってきて、それを見て選ばせてくれる。

トルコ音楽の流しを聴きながら、満喫。
あまりに気持ち良くテーブルで寝てしまった!

Sutra

September 27,2009 01:31 AM

待ちに待った「Sutra」公演。
超満員!残りの公演もソールド・アウト。
去年の5月にロンドンのサドラーズ・ウェルズの初演を見て以来。
1年以上も世界ツアーを行ってきた作品は少林寺の武僧たちとミュージシャンの息もぴったりで、
まるで違う作品に見えた。
まあ、作品が変わったのか自分が成長したのかわかんないけど・・・。

少林寺のクンフーがこのような作品で演じられ、踊られることに驚愕。
その動きは美しく、ダンスよりもダンス。
ひとつひとつ動きが自然の摂理にのっとって無駄がなく、流麗。
こんなダンス作品今まであったのだろうか?
何なんだこの感動は?こればっかりは伝えられません。
大天才シディ・ラルビ・シェルカウィと主演を見事に果たしたアリに拍手!!
終演後のスタンディング・オベーションも凄まじかった。

アリ・・・。こんな人と12月仕事するなんて、ああ胃が痛い。

何でもヨーロッパのコンテンポラリー作品の「プロダクション・オブ・ザ・イヤー」まで受賞。
すでに再来年までツアーが決まってるんだって!
いつか日本にくる日を夢見て。

デュッセルドルフのナメクジ

September 24,2009 06:58 PM

小雨がちらつくデュッセルドルフの街を散歩中、突然鍵田の悲鳴が!
なんと、重装備をしたナメクジが!

しばらくするとまた!今度は色が違う。さっきのはオスでこれがメス?
そもそもナメクジに性別ってあるの?

いずれも半分上の方がツルツル。頭の方に丸く陥没しているところがあり、
そしてお尻には黒いボール状の飾りを付けている。
見れば見るほど不思議なドイツのナメクジでした。

くだらなくかつ気持ち悪いレポートですみません。

デュッセルドルフ到着

September 24,2009 05:00 AM

雨のデュッセルドルフに到着しました。夜10時(日本は朝の5時)。
激しく眠いです。

再会

真ん中は「Sutra」のカンパニー・マネージャー、リーちゃん。
去年の5月、ロンドン以来の再会。

明日は午前中ちょっと観光して、夜は「Sutra」。
楽しみです。

ドイツ トルコ スペイン

September 22,2009 10:54 PM

明日からドイツ、トルコ、スペイン行ってきます。
計10日間の強行スケジュール。

ドイツはアリがデュッセルドルフで「Sutra」を公演中なのでそれを観に&打ち合わせ。

トルコは知人の結婚式。

スペインは当然へレスの我が家へ。ただしたったの二日間。
大掃除して終わりです(泣)。

向こうからまたレポートします(たぶん?!)。

「愛と犠牲」リハ初日

September 19,2009 12:15 AM

今日は10月28、29日に行われる「愛と犠牲」のリハ初日。

ですが「小島desnudo」、「FLAMENCO 曽根崎心中」、セルバンテスで踊った「Poema de Amor」Etc…、こんな短い期間でいろんな作品を踊ったのは初めて。
いまだそれぞれの作品の魂が体の中でうごめいて先に進めない状態。そこで一回クールダウンということで矢野、柏、東、工藤と一緒にこれまでのDVDを見ながら反省会。

他に参加予定の末木らはMAGMAの稽古で欠席。こちらも乞うご期待!

さて、この「愛と犠牲」は2007年初演以来、少しずつ改訂しながら何度も再演を重ねて来ております。
そして今年の新国立では、振付も音楽も大幅に変更し、さらに那珂市でのライブでも振付を改訂し今に至ります。
そこで今回のdesnudoでは決定版にしようと決意を新たにしました。

明日からいよいよ本格的にリハーサルがはじまります。
この作品はテーマがテーマだけにいつも死ぬほど悩まされますが頑張ります!
どうぞご期待ください。

セルバンテス文化センター ライブ

September 17,2009 11:00 AM

昨日はマドリッド市からの依頼でスペイン国営セルバンテス文化センターにてライブ。

ウガルテ館長はじめ、マドリッド観光政府の人やその関係者で前列席にスペイン人がずらり。
2曲自分たちが歌うパートがあったので、発音、アクセントに特に気を使い歌いました。
日本人が歌うアンダルシア訛りの歌、どんな風に聞こえたのでしょう?

ライブ自体はミュージシャンの熱演にも助けられ、いつにもまして熱いブッ飛ばしライブとなりました。

ありがとうございました!!

鬼太鼓

September 15,2009 11:10 AM

佐渡2日目の夜、有名な鬼太鼓の練習を見学に。

鬼太鼓
http://www.clanefly.com/maomao14/naya/oni/01.html

鼓童の研修生たちも地元の人に習っていました。
地元の子たちの動きを見ているとやはりどこか違う。
私の目にも明らかだったのが、動きのスピード。
間の取り方、緩急のつけ方がベースの太鼓のリズムに対して微妙に遅い。
それが激しい動きの中に妙味となって加わる。
これは習えるものじゃないなと。
へレスで見るあの地元の人たちのブレリアと似た風情でした。
終わってからは神社の境内の中で酒宴。

これがこの祭りの準備中2週間毎晩続くとか。
こうして祭りを通じて行われる世代を超えた交流が、生活の中に自然に生きている。
素晴らしい。

さて、こちらの盛悟さんとのワークショップも無事終わり、帰路へ。
なんと車に乗って「さよなら!」の瞬間、突然演奏が!
姿が見えなくなり車が山を下りるまでその演奏は続いていた。

ああ麗しき佐渡。

佐渡 鼓童

September 13,2009 02:15 PM

そして、今佐渡にいます。
鼓童の吉井盛悟さんとのワークショップ第3弾!

「FLAMENCO 曽根崎心中」が長岡だったので、じゃあその足で、と前日の打ち上げの興奮冷めやらぬ(二日酔いの)ままフェリーに乗ってやってきました。

本拠地である鼓童村の方は坂東玉三郎さんが鼓童の精鋭メンバーと9月22日から世田谷パブリックシアターで公演される「打男」の稽古中ということで、私たちは別の稽古場へ。

なんとそこは鼓童が発祥の地。
廃校を買い取って設立したとか。

鼓童

窓からは海が望める。別天地。
ワークショップ中

FLAMENCO曽根崎心中 長岡公演終了!

September 13,2009 01:55 PM

「FLAMENCO 曽根崎心中」 無事長岡公演終了いたしました。
観に来てくださいました皆様、関係者の皆様に心からお礼申し上げます。

もう何十回と踊っている作品ですが、毎回毎回初演の時のように緊張します。
また一方で、出演者全員が何度も再演を重ねてきた中で得た知恵や経験が作品の厚みとなっているように思います。

最後には皆様のスタンディング・オベーションを頂き、盛会のうちに幕を下ろすことができました。

次の予定はまだ未定ですが、一日も早くまた皆さんとお会いできるように準備を進めてまいります。

ありがとうございました!!

FLAMENCO 曽根崎心中 長岡公演

September 11,2009 12:12 AM

いよいよ明日は「FLAMENCO 曽根崎心中」長岡公演。

「desnudo」が終わって次の日から休む間もなく稽古に打ち込んできました。
この間の通し稽古の時に宇崎さんから、「おっ!なんかダンサーらしい体つきになってるね!」と褒められましたが、じゃあ今までは何だったんだ??
阿木さんはリハーサルを含め100回以上も見ているにもかかわらず、涙を流して感動されてました。

長岡の皆さん、どうぞご期待ください!!

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」 読売新聞掲載!

September 9,2009 05:32 PM

昨日に引き続き、desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」の記事が本日の読売新聞夕刊に舞台評が掲載されました。

小島先生の神秘性とムジカーザの会場の美しさとが相まった、透明感のある素晴らしい写真が大きく載ってます。
是非ご覧ください。

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」 朝日新聞掲載!

September 8,2009 10:03 PM

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」の記事が本日の朝日新聞夕刊に舞台評が掲載されました。
是非ご覧ください。

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」終了

September 4,2009 08:55 AM

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」公演無事終了しました。

東京、徳島、石岡計9公演すべて無事に終了いたしました。
観に来ていただいた皆様に心よりお礼申し上げます。

この約10日間、小島先生と同じ舞台を踏めたことは私のフラメンコ人生において大変貴重な経験となりました。

実際に稽古場でご指導いただいたことはもちろんのこと、先生が普段からどのようにフラメンコを、舞踊というものを見つめて生きているのか、そのことを目の当たりに出来たことが何よりの財産です。

先生は、どこの場所でも、どんなに環境が変わっても、リハーサルでも、私たちに指導されている時もその踊りはいつも同じでした。本番だから本気で、リハだから力を抜いてとかまるでなく、いつも同じ。
ただそこに在るだけ。
きっと先生には踊ることは特別なことではなく、自然に呼吸しているようなものなのでしょう。

「君たち私の踊りを見て、『僕たちにはあと30年ある』なんて思ってちゃダメだよ。」

もう今しかないのですね。

徳島&茨城公演終了

September 2,2009 01:36 AM

desnudo vol.3 「小島章司 魂の贈り物」徳島&茨城公演無事終了しました。

各公演、盛会に終わらせることができました。観に来ていただいた皆様、関係者の方々に
心よりお礼申し上げます。

それにしてもこの暑いさなかの公演、何より体調管理に気を配っていたのですが、
一番元気だったのが小島先生!

移動、リハ、公演と難なくこなし、こちらはクタクタなのにもかかわらず、元気元気!
一日目の大塚ヴェガホール終演後、もうひとつフラメンコ講座をなさってから夜私たちと合流。
二次回ではピアノまでご披露。

なんと小島先生の伴奏でペテネーラを歌ってしまった!!!!!

興に乗った小島先生&鍵田はセビジャーナス!

明日からは第3幕の東京公演。
すでに立見席も売り切れ、追加公演はあと2枚残すのみ!
ありがたいことです。

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