久しぶりの一人旅

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鯖江レッスンの翌々日には墓参の為新潟。東京に戻っても仕方ないから残ることに。

どこに泊まろう。

こんな時は全く行ったことがない、または仕事では今後も行く事もないであろう場所を選ぶ。

地方公演の後とかに、余裕があったらこれをやるのがご褒美。

いつも仲間が一緒だけど、久しぶりの一人旅。

熟考して今回は「新高岡」。

北陸新幹線、富山と金沢に挟まれている駅。

駅校舎を出るとまだ雪を被った立山連峰が見えた。今夜は名酒「立山」か、とすぐ連想してしまい絶景を見てこれか、と自己嫌悪しながらホテルへ。

荷物ぶん投げて早速居酒屋探索。

ネットには頼らず全ての店を自分の目で確認し、店の佇まいだけ見て勘を頼りに決める。このドキドキ感がたまらない(酒の師、太田和彦先生の教え)。

4、5時間歩いたか、JR高岡駅周辺は小さい街ながらも目ぼしい店がたくさんあった。

何より観光地ではない土地の自然と人々の暮らしに触れる散歩が極上の時間。

特別何もない街の風景。

この「何もないこと」が私に無限を与えてくれる。

なんて、先日聴いたドリアン助川さんの朗読に触発されながら少ない内なるポエジーをフル活動させていざ入店。

選んだ店は店先に立派な酒樽が積んであり、まるで日本酒一本勝負(そんなのないけど)を挑んでくるような立派な店構えの酒蔵「盛盛」。

お通しはわらび、筍、油揚げの煮物。

もうこれだけでいいおつまみ。

そういう訳にはいかないので、お刺身盛り合わせと

珍しい「ゲンゲ(富山湾で漁れる深海魚)」の干物も頼んだ。

呑兵衛のこと知り過ぎてる酒の肴相手に何杯呑んだことか。

能登復興支援のお酒もあり、呑んで支援できるなら尚更と余計に杯を重ねてしまった。

隣の席にいる上司と来た新入社員、奢ってもらってるのか豪快な飲みっぷり。

女将さん「日本酒お好きなんですね」

新人くん「前は大嫌いだったけど、最近目覚めて」

私「フ、青二才め」

さらに奥の21歳の若者は連れの友人に地酒をあれこれ説明している。

若者「富山のお酒、本当に美味しいのでみんなに広めて行きたいんです」

私「いいぞ、いいぞ、青年頑張れ」

なんて人の会話をつまみに飲んでいたらアッと言うまに、次に心定めていたお寿司屋さんに行く時間を過ぎていた。

お店を飛び出して20分ほど歩いた住宅街奥深くポツンと灯る看板。

ほっと胸を撫で下ろしながら入ると、すでに客は居なく、大将焼き魚で一杯やっちゃっていた。

「また来ます」

「握れるよ」

老夫婦お二人で切り盛りされている。

お母さんは話しかけると笑ってるんだか、一物あるのか絶妙の表情で無言で頷くだけ(決して無愛想ではない)。

お寿司も美味しかったが、お二人の佇まいの方が味わい深かった。

普段飲み始める時間に飲み終わってホテルに戻り、しばらくするとなんか小腹が空いて来た。

そんな折鯖江の皆さんに振る舞うはずだったパクチーとピータン発見。

いっぱい料理作り過ぎてすっかり忘れていた。

パクチーは萎びて情け無くなっている。

これは可哀想なのでコンビニに走って行った。

具の無い「旨辛まぜそば」発見。

何の手も加えずパクチー、ピータンドカ乗せしたら、これまた絶品。

ジャンクフードで一人旅を終えた。

一体何やってるんだか。

まあ、こんな旅もおつなもんでげすね。

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