帰国
June 27,2012 11:02 PM
帰国しました。
長旅で朦朧としております。
さて、帰国前の夜。
フェルナンドから電話。
「アタイのダチがアルコで歌うから行かねーか?」
ヘレスから、アルコス・デ・ラ・フロンテーラまで約30分。
そのダチはこの間の三四郎リサイタルでカンテ&パルマで参加したアグスティン。
彼が運転する車でアルコスへ向かう。
くっちゃべりながら真っ暗な田舎道を120キロで飛ばす。
怖いったらない。
無事に到着してから1時間以上たっても始まらない。
待ちくたびれてマッタリの人々。
フェルナンドは飲みっぱなし。
「マイクが足りないので、もうしばらくお待ちを」
と、アナウンスをしながら最後歌い出しちゃうフラメンコバカオヤジ。
2時間以上待ってもついに見つからず、歌い手、ギタリストで1本のマイク。オレー!
終わってからが本番。
先ほどのフラメンコバカオヤジが口火を切ってフィエスタが始まった。
他にもフラメンコバカがいっぱい。
オヤジたちの最高のひと振り。
フラメンコバカたちが多すぎて、またまた終わらない夜でした。
La Luna de San Juan
June 23,2012 07:53 PM
ヘレスのあちらこちらの会場で同時開催されるフラメンコの野外コンサートがあった。
すべて無料。
だけど四つの会場で同じ時間に開催されるもんだから、全部は見られない。
自分の好きなアーティストや友達をお目当てに決めるしかない。
何でこんなもったいない開催の仕方するんだ?とホセに聞いたら、
「だってヘレスだもん」
私はマドリーから帰って来たばかり。
しかも帰りの電車が私の車両だけ空調が壊れてサウナ状態。
怒り狂っているおっさんの隣で3時間半揺られて疲労困憊だった。
だけど今夜出演するアナとフェルナンドにどうしても書類にサインをもらわなければならない。
エイヤー!と繰り出した。
夜の10時開始なのでその前にマイパで腹ごしらえ。
働く男たちの背中(パコとファン)に乾杯!
マイパの目の前の広場、クルス・ビエハでブレリアの名教師アナ・マリア・ロペスのグループ。
ガソリーナ・イーホとホセ・カルピオがたっぷりとヘレス節のブレリア・ポル・ソレアを聴かせてくれた。
二人とも歌い手としてはまだ新人だけれども、渋い。
ガソリーナ・イーホなんてメジャーのブレリア・ポル・ソレアを1曲目に歌い出す。
通常ソレア・ポル・ブレリアの踊り伴唱でこのメジャーの曲は歌わない。
そんなセオリーを知らないのか、知ってても歌っちゃったのか、自然とカンテ・ソロ然としてしまうのか。
でもここら辺がヘレスならではの良さ。
ここから歩いて15分。プラサ・サン・ルカスに着く。
ちょうどアナが歌っていた。
この日のアナ、コラヘ(怒り)があって素晴らしかった。
「今日はやけによかったな」と声をかけたら、隣にいた旦那が「おれのお陰さ」と。
私「???」
アナ「出番前にこの酔っ払いのバカ亭主と喧嘩したんだ」
このどさくさにまぎれて車をテーブル代わりにサインしてもらう。見守る息子、マヌエル。
働くアナ母さんに乾杯!
このグループの最後にフェルナンド・ソトがいよいよ登場。
ソロ・アルバムが好調のフェルナンド。
ヘレスの観衆から、オラが村の誇りとしてあたたかく迎えられていた。
最後に私もステージに引っ張り出されひと振り。
後日、このコンサートの新聞記事で私のことにも触れて書かれているのを近所の人が教えてくれた。
Diario de Jerez
http://www.diariodejerez.es/article/ocio/1291209/llamas/hasta/la/madruga.html
ひょえー!
フェルナンドは出会うなり挨拶もそこそこに
「ヒロー!お金全部楽屋に置いて来ちゃって。喉がカラカラだから一杯おごってけろー!」
周りも笑ってる。
いいね、この感じ。
有名になってきても、冗談だか本気なんだかわかんないこの芸人風情がいい。
このジャケット、偶然私とおそろい。やだー。
夜中の1時過ぎ、サンティアゴの広場でホセのコンサートが始まった。
彼の曲を落ち着いた雰囲気でじっくり聴かせる。
聴衆が一緒に歌う場面も。
愛されているんだねー。
ホセ、アナ、フェルナンドの活躍と、ヘレスの色んなアーティストの魅力をお腹いっぱい堪能した夜でした。
マドリー
June 23,2012 07:11 PM
マドリーの朝もやはりヌエバ・ガリシアへ。
ミゲル。
厚切りベーコンとタマゴフライの朝食。
朝からこってり。
腹ごなしに散歩。
本屋さん。
ヘレスに家を買う前はいつもマドリーに滞在。
その当時、カサ・パタス出演時にお世話になった方、暴飲暴食の果てにお腹をこわした時、介抱してくれた人へのごあいさつ回りへ。
皆さんお変わりなくお元気でした。
これからヘレス直行ではなく、マドリーにも立ち寄ります。
また会う日まで。
到着
June 21,2012 10:40 PM
3時間半かけて無事到着。
ヘレスからマドリッド(ド田舎から大都会)、なんだか異国の地に来たよう。
ちょうどお昼の時間。
こちらは由緒あるバル。
だけど私が行くのはこちら。
古さでは引けを取らない庶民派バル「ヌエバ・ガリシア(新しいガリシア)」。
カルド・ガジェゴ(ガリシア地方のこってり野菜煮込みスープ)
1206220.JPG
きれいなレストランもいいけど、私は
こういうおっちゃんカマレーロがいて、
こういうエプロンと帽子の似合うおばちゃんコシネーラがいて、
街の人々と一緒にご飯を食べるのが大好き。
私の隣のテーブルは体中ペンキだらけの労働者が、
「いつも本当にうめーなー。」
とモリモリ。
仕上げはラコン(ガリシア地方の豚の塩漬けモモ肉)。
ごちそうさまでした。
マドリッドへ
June 21,2012 07:20 PM
所用があり朝早くヘレスを発つ。
いまマドリッドへ向かうアベ(新幹線)の中。
取材無事終了
June 20,2012 10:34 PM
無事撮影終了しました。
愛しのローラ・フローレス像の前で撮影中。
なんにも準備してなかったのに、ヘレスのみんながあたたかく迎えてくれた。
プラスエラのご近所さん。
私たちの写真をバルに飾ってくれていたマイパのパコ。
偶然出くわしてインタビューに応じてくれた私のブレリアのアイドル、ソリおじさん。
ありがとう。
市場で踊る。
もう来週放映とのこと。
さて、どんな番組になるのか。
楽しみー、でも不安~、あー恥ずかしー、ありがとー!
テレビ取材
June 19,2012 04:38 PM
これからスペインのテレビLaSexta(6チャンネル)の取材。
私たちとヘレスの街を周りたいんだと。
あとインタビュー。
なんにも用意していないけど大丈夫かな~?
全部即興。
キャー!
バモー!
Bautizo
June 17,2012 06:32 PM
マヌエル・エル・ゴリの娘さんが生んだ、彼にとっては初孫のBautizo(洗礼式)に招待された。
フィエスタ用の食事をみんなで作って持ちよる。
アントニオ・マレーナの奥さんマリは自慢のメヌード(モツ煮込み)。
一般的にはカジョス、アンダルシアではメヌード。
日本のしっかり下処理され臭みも取り除かれたモツ煮込みと違い、こちらのは少し匂いが残ってる。
モツが苦手な人は絶対にいただけない味。
脂もギトギトだし。
私はこれが大好きで、食べ過ぎてお腹を壊し熱まで出したほど。
アントニオんちに集合。
するとマリが鍵田の化粧を見て「あれー、きれいだねー。マミ、わたしにもやって!」
遅れちゃうよー、早くー!とイサベル姉さんはブレリアのパルマでせかす。
急いで行ったらそこはスペイン、まったく始まる様子がない。
散歩がてら、
近くのマテオのバルへあいさつに。
マテオ「ヒロ!おれは死んでから日本へ行くのか?」
確かにもう何年も日本には呼んでない。
年々円熟味を増すマテオのカンテ。
そりゃ、いつも一緒にやりたいけど・・・。
そうこうしているうちに始まった。
マヌエルがどこにいるかわかるかな~。
前に参加した洗礼式は子供たちのかわいい合唱があったが、今日は厳かな雰囲気。
9か月になる孫のニーナちゃん。
「もうこうやって手をクルクルまわして踊るんだ」とマヌエルじいさん。
場所を移し晩餐会。
マヌエルのお父さんモラオは御歳83歳。
顔が写っていないけどバカボンのパパにそっくり(今度載せます)。
17人もの孫がいる。
写真に写っているラ・イーナ(シェリー酒)を毎日ひと瓶必ず空けるんだって。
初孫のために料理長になって働くマヌエル。
「てめー、写すなコラッ!」とイカを投げつけようとしている。
ご馳走をいただいて、(私は結局メヌード食べ過ぎて現在胃もたれ中)みんなその時を待っている。
だけどなかなか始まらない。
じいさんばあさんは「何やってんだよ、早くおっぱじめろよ。バカ者たちはまったくなっちゃいない」としびれ切らしてる。
仕方がないので私がピエロになって口火を切る。
ヘレス節だとつまらないのでウトレーラ節をひと節歌った。
意気に感じたマヌエルはエプロン姿のまま唸りだした。
旨い、最高に旨い(フラメンコでは美味しいものを食べた時と同じ感覚でケ・ブエノ、と言うのでこう書きます)。
皆の衆もじっくり聴き入っている。
やっぱりフラメンコはここが原点。
続くばあさんたちの踊り。
泣ける。笑える。
続いて若者たちもやっと火が点いた。
マヌエルの娘さんの旦那さんがモラオ一族だからサンティアゴのノリバリバリでやってる。
私が踊る時はマレーナ一族が我先に歌ってくれるんだけど、プラスエラ節を歌う奴が多いのでなんとも緊張する。
サンティアゴの方が断然踊りやすいからね。
なんて言うと怒られちゃう。
どっぷりフィエスタに浸かったあと、なかなか会えないマヌエルを囲んで談笑する若者たち。
気づくと朝の5時を過ぎていた。
日課
June 16,2012 10:12 PM
この季節、小鳥がたくさん生まれるのかなんだか知らないけど、庭に毎日小鳥が飛び降りてくる。
日本では見たことないこの鳥。
うちの庭、壁が高いので一度降りてくると飛び立てなくなっちゃう。
スズメやヘリコプターみたいに上に垂直に飛べないみたい。
この小鳥をつかまえて、家の外に出て飛び立たせてやるのが毎日の日課。
初めは見たことない鳥なので、怖くてギャーギャー言いながらタオルでつかまえていた。
この「飛んでけー」の儀式の後は1週間ぐらい鳥も食べられなくなって。
最近は素手でも平気。すっかり慣れた。
こうしてつかまえて、
飛んでけー!
家の外で毎日これをやるもんだから、近所の人に「謎の東洋マジシャンか?」と思われているに違いない・・・。
セバスティアンがやっていた
June 16,2012 09:49 PM
1月に来た時に「もう47年間も働いたから、店たたむんだ・・・。」と言っていた「セバスティアン」。
近所の何でもそろってる小売店。
もうしめちゃったのかな?とドキドキしながら店をのぞいたらまだ健在!
聞くとこのスペイン金融危機の影響で、店を買ってくれる人がいないんだって。
「あー、よかった」と言ったら「お前さんにとってはいいだろうけど、こっちはもう疲れたよ・・・。」
そんなこと言わないで、頑張って!
NACIMIENTO
June 15,2012 10:15 PM
14日の朝、アントニートから電話が。
「生まれそうだ、来てくれ!」
彼の奥さんのロサが産気づいた。
大急ぎで身支度して病院へ駆け込む。
間に合った~。
さすがに緊張しているアントニート。
少し落ち着いたみたいなので、別室で待機。
ロサのお婆様はエル・ソルデーラのファミリア。ソト家。
ビスニエト(ひ孫)が生まれるから嬉しいー。
気づくとお昼をとっくに過ぎている。
近くのバル「アントニオ」に入る。
まるで期待しないで入ったのだが、ここのイカ揚げがやわらかくて最高だった。
戻ると、マレーナ家の一族郎党勢ぞろい。
病院なのに大騒ぎ。何度か注意されてもおかまいなし。
アントニオ父さんまで「こんな時は警察に連れて行かれてもいい!」なんて。
嬉しくて歌い出す輩まで。
「SILENCIO(静かに)」の張り紙がむなしい。
夕方になってやっと分娩室へ。
入ったらあっと言う間に生まれた。
誕生!!!!!
立派な男の子でその名も「アントニオ」。
もうこれで、アントニート(アントニオ君)は卒業だね。
そこで彼のオヤジのアントニオはどうなるんだ?って聞いたら「アントニトン(大アントニオ)」だって。
これで立派なお父さん。
頑張んないとねー。
10年以上前、彼の人生最初の大失恋から知っている私は感無量の一日でした。
おめでとう!!!!!
あいさつ回り
June 13,2012 04:15 AM
近所の家族経営している小さなシェリー酒蔵へ。
こうして量り売りしてくれる。
ここのシェリー酒は飲み口が良くてついクイクイいっちゃう。
その割にアルコール度数はちょっと高め。
昨年末バカたちと来た時もここで買って飲んですぐノックアウトされてしまった。
お酢も売ってるので今度買ってみよう。
シェリー酒の後は、ご近所へあいさつ回り。
これが一日かかる。
最後はアントニオ・マレーナ家。
ここでアントニオ父ちゃんにつかまり、彼のソロ・アルバムのデモ・テープをたっぷり聴かされる。
時差ボケの頭に強烈なフラメンコ・パンチを食らいノックアウトされた一日でした。
ヘレス到着!
June 12,2012 01:59 AM
やっとこさ、到着~。
ドロドロに疲れました。
3便乗り継ぎはきつい。
でもその疲れを吹っ飛ばしてくれるようなヘレスの日差しが待ってました。
ヘレス名物半裸の男たち。
これからハモン食べて寝ます。
ヘレスへ行ってきます!
June 10,2012 04:13 PM
今日から少しだけヘレスへ。
向こうはもう真夏かな?
楽しみです。
それにしてもこれから3便乗り継いで30時間近くの旅・・・。
これだけは馴れません~。
話題変わって、本日「恋愛検定」の第2話放映日です。
第1話も再放送されるので見逃された方は是非ご覧ください。
それでは、行ってきます!
NHK BSプレミアム「恋愛検定」6月3日(日)夜10時スタート
June 2,2012 09:46 AM
NHK BSプレミアム「恋愛検定」が6月3日(日)夜10時から始まります。
私は鍵田と共に田中麗奈さんへの振付と、各回に出てくるフラメンコ・シーンの指導としてかかわりました。
フラメンコ界からの出演者はこちら。
瀧本正信(今回はギタリスト)
クーロ・バルデペーニャス(カンテ)
斎藤誠(ギター)
西容子(カンテ)
末木三四郎(パルマ)
三枝雄輔(パルマ)
各回それぞれメンバーを変えて、スペイン・バルの演奏シーンで登場します。
女性ダンサーとして工藤朋子、小西みと、柴崎沙里。
エキストラ・ダンサーとして舞踊団&スタジオ・メンバーも出演します。
加えて石塚隆充の奥様、カルメン・ポルセルがスペイン・バルのママとして歌と踊り、役者としても登場!
先日行われた打ち上げでは、出演者&スタッフがほぼ全員集まってひとりひとり熱い思いを語り尽くしていました。
最後は田中麗奈さんも踊り、私と斎藤誠(ギター)、末木三四郎、カルメン&武田真治さんのサックスで即興フラメンコ・セッションで打ち上げ終了。
放映が楽しみです!
是非ご覧ください!