シンガポールでの仕事を終えて、
インドネシアのビンタン島への一泊二日の小旅行を柏・中根夫妻が用意してくれました。
私にとって久しぶりの休日。
心待ちにしていた出発の日。
この日に限ってマンションのエレベーターが故障。
重い荷物を3階からえっちらおっちら運びながら、幸先悪い旅出に空にも心にも暗雲が立ち込めて来ました。
ビンタン島はシンガポールから船でたった1時間で行ける観光地。
その短い船旅が、、、。
久しぶりの雨が船出の頃には豪雨になり、船がとにかく揺れて揺れて揺れまくったのです。
船酔いしやすい私には生き地獄。精神修行だと観念し、念仏を唱えながら必死に耐えていました。
ところが30分を過ぎたあたりから船員が客にビニール袋を配り始め、
そのあとそこかしこで、、、。とても書けません。
船内はまさに阿鼻叫喚の生き地獄。
三半規管をぶち壊されてやっと辿り着いたら、
ホテルはすぐそばの有名な観光地にあるそこではなく、なんとまた1時間車移動。
信号もない曲がりくねった山道をぶっ飛ばす送迎車。
着いた頃には佐藤ゲロ希、柏ゲロ子、中根ゲロ由の3人。中根由麻くん(小学校三年生)だけは元気いっぱい。
自然に囲まれた別天地で身も心も生まれ変われるはずが、半病人の出来上がり。
豪雨は止まず、目の前に広がる海を恨めしく眺めながらホテルの部屋に缶詰。
しばらくして身体が落ち着いて腹が減ったので、近くの地元民に大人気の繁盛店に真っ暗闇の山道を、
バイクに轢かれそうになりなりながらどうにか辿り着来くが客は誰もいない。
だだっ広い食堂に4人だけ。
不幸中の幸いで採れたての魚介、野菜、ナシゴレン等、インドネシア味に溢れた料理は最高で、生き返りました。
意気揚々とホテルに戻りひとっ風呂浴びようとスーツケースを開けるとモワッと生臭い。
なんと生卵が炸裂してる。
でも何故生卵?
ば柏麻美子がお土産にと持たしてくれた袋が、
スーパーで買って来た生卵の袋で間違えて持たせやっがっていたのです。
もう本当に馬鹿!
馬鹿!馬鹿!馬鹿!
常夏の国での生卵破裂事件。部屋中生卵臭。私はここまで来ると笑いしか出ず茫然自失。
ば柏は黙々と汚れたスーツケースを洗い、中根ゲロ由は床拭き。
ふて寝。
翌朝も雨。
夢のようなバケーションプランすべてを諦め、夕方の船を昼に変えて泣く泣くシンガポールへ帰って来ました。
一体何しに行ったのか。
でも思い返すと普通に楽しい旅行よりも記憶に残る、一生忘れられない旅になりました。
本当にありがとう○○夫婦。
佐藤 浩希さんの投稿 2019年12月11日水曜日